「意味深な"桜の花びら"のシーン」「自分だけを『清廉潔白』には描いていない」 伊藤詩織氏《"波紋"のドキュメンタリー映画》を見て驚いたこと
噂のドキュメンタリー映画『Black Box Diaries(ブラック・ボックス・ダイアリーズ)』の日本公開の規模が拡大している。
ジャーナリスト・伊藤詩織が受けた性暴力被害の真実を明らかにすべく、10年かけて権力や司法に立ち向かっていく姿を記録したドキュメンタリーだ。
2024年にサンダンス映画祭などで高く評価され、米国アカデミー賞の候補にもなり、海外で注目されたが、日本では公開が遅れた。しかも最初はたった1館(T・ジョイPRINCE品川)からの出発。その理由はこの映画が孕む複雑で難しい問題によるものだ。
印象に残った「捜査員A」とのやりとり
映画には隠し撮りされた画像や音声データ、監視カメラ映像などが使用されている。その使用許可をとっていなかったことが問題視された。協力者たちにも影響がおよぶ可能性もあり、それがジャーナリストとしての倫理に反するのではないかと問われたのだ。
日本公開版では一部修正がされたものの、完全なる解決には至っていない。
ジャーナリストを目指していた伊藤詩織が15年、就職の相談に乗ってもらっていた人物から性暴力を受けた。刑事告訴したが不起訴。17年に伊藤は記者会見して被害を公表。コツコツと証拠や証言を集め、22年に民事裁判で勝訴した。
25年暮れ、筆者も映画を見に行った。クリスマスイブだったが劇場は満員。ざっと見て老若男女という印象で、ペア席(2名分の料金が必要)に1人で座っている人もいた。
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