〝中学の頃はサッカーという目標があったけど、今は何にもなくて宙ぶらりんだ〟という気持ちになっていた淳さん。この日を境に「従兄弟ほど頭はよくないけど、僕も今から頑張って一般入試で大学受験に挑戦したい」と思うようになった。
大学受験という目標ができてからは、それまで以上に勉強に打ち込むようになっていった。進学支援センターを利用するだけでなく、授業でわからないところがあれば、積極的に先生に教えを請うようになっていた。だが、学校の成績は安定しているものの、模試の成績は偏差値40台からなかなか上がらない。
以前、取材で受験のプロ家庭教師に聞いたことがある。小中学校の勉強が入っていない状態で、受験テクニックを付け焼き刃的に覚えても、そう簡単に点数は上がらないという話だった。高校に入るまで勉強を遠ざけてきた淳さんにとって、大学受験は想像以上に難しい、大きなチャレンジだったのだろう。
加えて、淳さんの在籍するコースは推薦入試をメインに進学指導をするコース。授業でも、一般入試に対しての指導はあまり望めず、放課後の進学支援センターでも、模試の成績が上がる手応えを感じなかった。
映像授業中心の塾でコツコツと
高2の冬休み、本人の希望で進学支援センターをやめ、河合塾マナビスに入塾した。最初に払ったのは9万円ほどだが、その後、高3の春に約30万円、夏前頃にはさらに70万円ほどを払ったというから、トータルの費用は私立大学の1年分の学費くらいになってしまう。学校の進学支援センターと比べると痛い出費だ。
だが、母親はそれだけの価値はあった、と話す。マナビスは、映像授業を中心に、わからないところを教室にいる先生に聞けるという仕組みの塾で、予備校の河合塾とは形式が異なる。
勉強に苦手意識のあった淳さんにとっては、自分の実力に合ったものを受講できる映像授業は好都合だった。学校の進学支援センターは、学内の勉強の予習復習が中心だったが、マナビスでは一般入試に向けての勉強のやり方と情報が多く聞けた。
コツコツと勉強に向き合う日々を続けていると、高3の1学期には現代文+古文が偏差値60あたりを出せるまでアップした。
英検の級やスコアを取っておけば、チャンスが広がると聞いたため、英検2級にもチャレンジした。だがこちらは惨敗で、何度挑戦してもだめだった。一生懸命勉強しても、受からない現実。本番の大学入試ではないものの、度重なる不合格は精神的につらい。
「くそ!!!」
悔しさがこみ上げた淳さんは夜中、英単語の問題集を抱え、自室で一人泣くときもあった。
後編に続きます。
【後編】「苦手な勉強を克服する」と決めた元サッカー少年、「偏差値40からの大学一般入試」挑戦、その結末
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