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「テクノロジーで人間の能力は衰えた」はウソだ/生成AIが迫る「何が能力なのか」の大転換

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  • 大竹 文雄 大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授
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技術革新は、人間の能力を奪うのではない。

それまで不可分だった「本質的な判断力」と「手段としての作業力」を切り分け、何が本当に重要だったのかを露わにするフィルターの役割をはたす。

スケッチが描けなくなった研究者が、写真によってより多くの発見を成し遂げた。暗室操作から解放された学生が、より多くのサンプルを観察できるようになった。これと同じことが生じているのだ。

生成AIで「何が能力か」が問われる

生成AIは私たちから「書く苦労」や「まとめる手間」を奪うかもしれないが、それによって「何を問うべきか」「何に価値があるのか」という判断力は、むしろ純粋な形で問われることになる。

スケッチから写真へ。接眼レンズからモニターへ。そして、思考からAIへ。技術が変わるたびに問われるのは、私たちが「能力」だと思ってきたものが、本当に本質だったのかどうかである。

私たちはいま、能力が失われる時代ではなく、能力の本質がようやく裸にされた時代に立っている。

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