「10代は良い思い出がない」大河俳優・南沙良が明かす葛藤の日々。孤独の置き場所が分からず苦しかった…とある一節を胸に挑む"不格好な青春"

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「自然です。愛犬がいるので、海とか川とか、自然がきれいな場所に一緒に行きたい。

自分で運転して、好きな場所に連れて行ってあげられたらいいなって」

穏やかな語り口の奥に、暮らしや表現を少しずつ広げていこうとする気配がある。

その原動力になっているのは、尽きることのない好奇心だ。

「私は好奇心が旺盛で、表現することと新しいことに挑戦することがすごく好きなんです。

経験したことのないお仕事には、なんでもトライしてみたい。プライベートでも、ずっとワクワクしていたいですね」

「大丈夫、大丈夫、いつかはここを抜ける日がくる」

南沙良氏
(撮影:長田慶)

その“知りたい”という衝動を絶やさないために、彼女が大切にしている習慣がある。

「本を読むことです。想像力を育てることって、お芝居にもすごく大事で。小さい頃から図書館が大好きで、今でもよく行きます。作品がない時期は、月に何冊か読むこともあります」

そんな読書の時間のなかで、10代の彼女をそっと支えた言葉があった。

吉本ばなな『キッチン』の一節だ。

――「大丈夫、大丈夫、いつかはここを抜ける日がくる」

「10代の頃って、あまり良い思い出がないんです。誰かと比べてしまったり、自分の足りないところばかり見えてしまったり……。周りがキラキラして見えるほど、“自分はダメだ”と思う瞬間が多くて。孤独の置き場所が分からず、苦しいことばかりでした。

そんな時、小説や吉本さんの言葉にすごく救われたんです。“ああ、いつか抜けられる日が来るんだ”って思えたのが、大きかったですね」

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