2度の失敗を経て3号機へ。小型衛星需要の高まりの中で、日本発"宇宙宅配便"は軌道に乗れるのか

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スペースポート紀伊は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が管理運営する種子島宇宙センターと、同じくJAXAの鹿児島宇宙センターが管理する発射施設につづく3カ所目、民間が管理運営するロケット発射場としては初の施設となる。

その発射場は本州最南端に近く、ロケットを打ち上げる南~東方向が海に面して大きく開けているため、ロケットの能力を最大限引き出す経路での打ち上げが可能という好条件を満たした場所に作られた。

小型ロケット「カイロス」とは

スペースワンが開発する小型ロケットのカイロスは、小型人工衛星の打ち上げを目的として開発されている。その先端部には、多くの地球観測衛星が使用する太陽同期軌道(SSO)に、約150kgまでのペイロードを投入することが可能だ。

小型とは言っても、ペイロードを軌道まで打ち上げる能力を持たせるために、カイロスの全長は約18mにもなる。わかりやすい比較対象を挙げるならば、2025年大阪・関西万博に展示された実物大のガンダム像がある。片膝をついた状態で天を指していたガンダムの、あの指先の高さが地上約16mと言われている。また、ガンダムは直立したときの身長が18mという設定であり、カイロスと同じ背の高さだ。

小型ロケット「カイロス」(画像:スペースワン)

カイロスの設計上の特徴として、固体燃料を採用しているところが挙げられる。SpaceXのファルコン9やJAXAのH-IIA、ロシアのソユーズなどはいずれも、液体燃料と酸化剤の組み合わせを使用している。この方式は推進力の制御が容易であるというメリットがある一方、エンジン構造が複雑になるため、開発・組み立て・取り扱いなどにおいて技術的なハードルが高い。

固体燃料ロケットの場合は、打ち上げ後の制御の面では液体ロケットに劣るものの、エンジン構造を単純にでき、開発や組み立てが比較的容易でありつつ、小型でも強い推進力が得やすい利点があり、カイロスのような小型ロケットには向いている。

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