「踊り場」と言われるEV事情は今どうなっているのか? JAIA「創立60周年記念イベント in 奈良」で考えた

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だが、ガソリン車の開発スピードが早く、EVは時代変化の中で埋もれてしまう。

その後、第二次世界大戦が終わった1950年代以降、欧米でガソリン車の本格普及が始まると、EVの存在感は希薄に。

70年代に、未来の都市交通の一種とした実証試験の対象としてフィーチャーされたものの、実用化の領域には程遠い状況が続いた。

会場入口の前を走る試乗車両のポルシェ「タイカン」(写真:JAIA)

カリフォルニア州で「ZEV法」が制定

それが90年代になると、大きな変化が訪れる。カリフォルニア州のZEV法(ゼロエミッションビークル規制法)の制定だ。法規制によりEV義務化の流れが生まれたことで、「ついにEV本格普及期の幕開けか?」という雰囲気が自動車産業界で広がる。

しかし、アメリカ国内での限定的な法対応の枠を超えることができず、電動車のトレンドは、「プリウス」でトヨタが先行したハイブリッド車や内燃機関の燃費改善技術にとどまり、EVが電動車の本流に乗れない日々は続く。

初代日産「リーフ」(写真:日産自動車)

結局、大手メーカーによる量産EVは、2009年の三菱「i-MiEV」と2010年の日産「リーフ」の登場まで待つことになる。ここにきて、ようやく2社のトップダウン・プロジェクトとしてGOがかかったのだ。

その後、2010年代前半まで両モデルは、世界各地で流行した「スマートシティ構想」の中でもてはやされたが、スマートシティ関連の投資ブームが一巡すると需要は伸び悩んだ。

そのため、日産はリーフを中心に多様なEVを横展開する当初の計画を、大幅に見直すことになる。

一方、自動車産業界が驚いたのが、社会現象とも言えるテスラの大躍進だ。

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