日本が"唯一の例外"…。『アバター』最新作が"世界で好調"!なのに「日本では出足が鈍い」背景。世界歴代1位&3位シリーズは洋画不況を覆すか

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まだ興行ははじまったばかりであり、この先に最大の稼ぎ時となる年末年始興行を控えているが、現状からは最終興収は30億円前後がひとつの目安になりそうだ。

世界歴代興収1位と3位のシリーズ最新作としては、いささか物足りない数字になる。

アバター
(写真:『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』(C)2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.)

3D映像の新たな地平を切り開いた

シリーズ1作目は、ジェームズ・キャメロン監督がデジタル3D映像の新たな地平を切り開き、その映像美に世界中が魅了された。3Dカメラの撮影による映像の鮮明さ、質感、没入感は、スクリーンに広がる広大な世界に、それまでにない奥行きと立体感を与えた。

そこに映し出された惑星パンドラは、息をのむばかりの美しい自然と神秘的な生き物たちが暮らす世界。夜になるとまばゆいばかりの光を放つ森や、高度な知能をもつ巨大生物など、躍動感のある映像に包みこまれるその世界観に観客は圧倒された。

当時、世界的に起きた3D映画ブームの火付け役となった作品であり、それまでの世界歴代興収1位だった『タイタニック』を抜いて、11年ぶりに歴代記録を更新。現在もその記録は破られていない。

そんな本作は、日本でも興収159億円のスーパーヒットとなった。しかし、シリーズ2作目では、世界では歴代興収3位の大ヒットになった一方、3Dブームが過ぎ去った日本では興収43.1億円にとどまった。

そして、今作は初週で2作目の7割ほどとさらに数字を下げるスタートになっている。

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