ミャンマーに今も残る数カ所の日本人墓地の実態、80歳迎えても現地に残り守り続ける日本人、世代を継いで墓守をするミャンマー人家族
「イエウェイ日本人墓地」は、ビルマ平和記念碑の維持管理費として、日本の厚生労働省から毎年30万円の支給を受けているほか、個人からの寄付などによって支えられています。また、それに加えてミャンマーの人々の協力も重要な支えとなっています。
現在は、ミャンマー人の2家族がこの日本人墓地の敷地内に住み込み、維持管理を行っています。彼らはかつて「チャンドー日本人墓地」および「タムエ日本人墓地」の管理を担っていた家族の子息たちであり、現在もその遺志と業務を受け継いでいます。
ミャンマー人2家族が代々墓地を維持
シュエテインさん(71)は、76年に「チャンドー日本人墓地」が発見された当時から墓守をしている父親を80年頃から手伝っています。
「チャンドー日本人墓地の裏にある、現在のミャンマー国営放送の建物は、戦時中、日本軍の憲兵隊の事務所として使われていました。父はそこに卵や魚などの食料を運ぶ仕事をしていたのです。チャンドー日本人墓地が見つかったときには、遺骨を掘り出す作業員として参加しました。それらのご縁で、父は墓守をするようになったのです」と、その経緯を語ってくれました。
「コロナ禍に続くクーデターにより、ミャンマーは政治的に不安定となり、参拝者が減少しました。こうした状況は88年の政治混乱時にも経験しており、その事情はよく理解しています。コロナ禍以前は毎年600~700人ほどの参拝者があり、その際にいただく寄付金が私たちの生活費の一部にもなっていました。毎年11月には、ヤンゴン日本人会主催による秋季墓参が実施されていますが、日ごろ参拝に訪れるのは駐在員のごく一部だけで、日本から来られる方はほとんどいません。父から受け継いだ墓守の仕事を、将来は孫に継がせたいと考えていますが、これからが不安です」
シュエテインさんは、複雑な胸中を語ってくれました。


















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