グーグルCEOは社員6万人の声を聞いている

階層を飛び越えた繋がりが透明性を生む

TGIFによってこうした問題の全てが解決するとは思いませんが、少なくとも若手の社員の人たちが何を考えているかというのが分かるという意味では効果的です。例えば、東京にいる社員から、これがうまくいっていないから変えなけれべいけない、という意見があったとします。この声が、とりあえずシニアマネジメントのほうには届くわけです。

TGIFがなかったら、そのようなメッセージを若い人たちが発信する場ががない。TGIFが完璧とは言えませんが、ユーザーさんに近い、若手社員が考えていることがトップに届くという点では効果的だと思います。

中間マネージャーをどう扱うか

ラズロ・ボック(Laszlo Bock)グーグル上級副社長。1972年、共産主義政権下のルーマニア生まれ。マッキンゼーやGEに勤務。2006年にグーグル入社。従業員6000人から6万人に増えていく過程で、グーグルの人事システムを設計し、進化させてきた責任者

――直属の上司を飛び越えて社長に直接言ってしまうと、その上司が不快に思い、露骨に態度に表すのではないでしょうか。それを防ぎ、現場の人が声を出しやすい雰囲気をどう作っていますか。

人間は基本的にはヒエラルキー(階層)という意識を生まれながらにして持っていて、それを意識しています。そのため、本当は組織の中で2段、3段飛び越えて何かをするということをやりたくないはずなんです。

それでも、階層を飛び越えて意見を言う理由は、一つにはそれだけ強くそのことを考えているからでしょう。つまり、そうした強い声が上がってきたときには、受け取ったリーダーは、それに対するレスポンスをちゃんとしてあげなくてはいけないわけです。それは、建設的なレスポンスでなくてはいけません。

ただ、本当にクレージーなアイデアだったら否定することは、もちろん構わないのです。でも、良いアイデアであれば、「分かった、とてもいいアイデアだよ」と伝えてあげると同時に、「この人が君の支援をできるはずだ」と言って、ほかの人と結びつけてあげることだってできます。リーダーの側には、現場から要望があがってきたときにサポートするという思いを持っていることが重要だと思います。

このときに中間マネージャーが1番心配するのは、自分が部下から信頼されていなくて、自分の知らないところで、自分についての話が上層部と現場の間で行なわれてしまうことです。まさにそのあたりが、社内政治の問題に繋がります。

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