「ダンナを置いて1人で移住」50代女子が暮らす瀬戸内海の離島――ヤギを飼いパンを焼き古民家で暮らす…くらたまが見た"理想のシニアライフ"

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カツ子さんの実家だった鷺亭(写真:筆者提供)

翌朝は、カツ子さんの手作りかぼちゃスープとパンなどの朝食に舌鼓を打ちました。赤くベリーっぽい、でも、食べたことのない味のジャムがあったので、カツ子さんに尋ねました。

「このジャムは何ですか?」

「ローゼルっていうんよ」

真っ赤なローゼルのジャム(写真:筆者提供)

調べると“食用ハイビスカス”とも呼ばれるもので、ハーブティーなどにも利用されるスーパーフードのようです。カツ子さんお手製の、甘酸っぱくおいしいローゼルジャム。初めて食べるものに出会うのは、歳を重ねるほど稀になってくるので、うれしいものです。

同じ日本なのに違う地のよう

朝食後は、カツ子さんとミカンの案内で島を回ります。

最初は鷺邸のお隣、数年前に移住して薪釜、ルーフバルコニーなどを自分たちで作ったというご夫婦のお宅を訪問。生憎不在でしたが、許可をいただき庭やパン窯、バルコニーなどを見学させてもらいました。

「あ、ヤギだ!」

立派なツノとヒゲを持ったヤギが庭で飼われていたので、そっと頭をなでに近寄りました。

犬ではなく、ヤギを飼うというのがいかにも島の生活という感じがして、同じ日本なのに異なる地に来たのだなあと、感慨深いものがあります。

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