「すぐ話を盛るのに好かれる人」が"絶対にしない"話の展開 "コミュ障"でもマネできる《3つのポイント》
落語では誰もが経験するような小さな失敗を噺家(はなしか)が軽妙に話すことで、観客は「私もそんなことあるな」と共感し、思わず笑いが吹き出ます。
次の会話例は、僕が百貨店の丸井を辞めて、デジタルクリエイターになろうと思ったときの失敗話です。
「僕、昔は百貨店の丸井で働いてたんですよ。販売担当で、売り場の最前線。接客は楽しかったんですけど、あるとき、ふと『このままでいいのか?』って将来が不安になって。
で、ちょうど当時、やたらとデジタルクリエイターって言葉が流行ってたんですよね。なんかこう、未来っぽいし、キラキラしてるし(笑)。
そこでスクール通ったところ、ある有名なクリエイターさんの事務所に弟子入りできたんですよ! でも、そこで待ってたのは、キラキラじゃなくてギラギラでした。朝から晩、いや、夜中の3時くらいまで、ずーーっとモニターとにらめっこ。パソコンの画面が夢に出てくるんです。
ある夜、ふと思ったんですよ。『このままじゃ、気が変になる』って(笑)。
で、気づいたら朝5時。持ってたカバンひとつだけ持って、そっと事務所を後にしました。
まさに“夜逃げ”。くるくる回るCG画像のモニター画面の残像がしばらく目の奥から消えませんでした(笑)」
成功体験の上手な話し方
また、教訓になる失敗話だと、聞き手はつい耳を傾けます。
「何となくカッコいい感じがして叩いたデジタルクリエイターの門でしたが、自分に向いてるかどうかわからないまま〝夜逃げ〟したのは確かに失敗でした。
でも、これがきっかけでIT業界との縁ができ、いまの自分があるのですから、人生の選択ってわからないものですね(笑)」
職場での上司と部下との雑談でも、上司が自分の失敗談を話してくれると「この人でもそんなミスをすることがあるんだ」と、その上司に親近感を覚えることがあります。このことによって上司とのコミュニケーションが取りやすくなれば、心理的安全性を高めることにもなります。



















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