『M-1グランプリ2025』をお笑いライターが解説!「真空ジェシカは磨きがかかっている」も、最注目は意外なコンビ

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彼らの特徴は、広島弁を話すマイペースなべーやんに対し、恰幅の良い山下が後半に向かって怒涛の勢いでツッコんでいくスタイルだ。今年4月放送の『マルコポロリ!』(カンテレ)の中で、山下は「ボケがないと評判です、僕らのネタは」「(僕が)どんな小さいことでも、勝手に怒るトコ見つけて怒ってるだけ」と語っている。

この“説教漫才”に対し、決勝の観客はどんな反応を示すのか。非常に楽しみだ。

ふてぶてしさ、挙動不審、オタク気質

ゴンデコルテ(画像:M-1グランプリ公式)
ドンデコルテ(画像:M-1グランプリ公式ホームページ)

豪快キャプテンに次いで印象深いのが、ドンデコルテの小橋共作と渡辺銀次だ。ピンで活動していた小橋が先輩の渡辺に声をかけ、18年にお試しコンビを結成。翌19年に現コンビ名に改名し、『M-1』準々決勝進出を果たして正式に活動することになった。

しばらく準々決勝の壁を越えられなかったが、昨年24年に準決勝進出。今年はその勢いのまま決勝へと駆け上がった。演説やプレゼンを思わせる渡辺の語りとパフォーマンス。このおかしくも堂々たる言動に、小橋が率直なリアクションを示して笑いを生む。

決勝進出者発表会見で、40歳になった渡辺がカゲヤマ・益田康平の実家に住み始めて「次の5月で10年になります」と語り、見る者を驚かせていた。このふてぶてしさが会場を制することになるかもしれない。

たくろう(画像:M-1グランプリ公式)
たくろう(画像:M-1グランプリ公式ホームページ)

久しぶりに『M-1』で脚光を浴びたのが、たくろうの赤木裕ときむらバンドだ。16年にコンビを結成すると、2年目で準々決勝進出。3年目の18年には準決勝に勝ち上がっている。しかし、再び準決勝へとたどり着くまでに長い時間を要した。

そのほかの賞レースでも、19年の『ytv漫才新人賞決定戦』、24年の『NHK上方漫才コンテスト』で準優勝を果たすなど着実に結果を残すも優勝には至らず。早くから実力を認められていたものの、あと一歩勝ち切れない印象が強かった。

挙動不審な赤木が、きむらとの掛け合いでみるみる追い込まれていく漫才には独特の味わいがある。今年はそこに設定の妙が加わって力強さを感じた。これがハマれば上位に食い込むのではないか。

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