ココスジャパンの担当者に、看板メニューである包み焼きハンバーグと、いぶし銀メニューであるココッシュが生まれた経緯や工夫を聞きました。
包み焼きハンバーグが登場したのは、2003年9月。2000年にゼンショーグループへ入って以降「ココスならではの、他のファミレスにはない商品を作ろう」というコンセプトで開発が進み、生まれた商品だといいます。
「アルミホイルがパンパンに膨らんだビジュアルの楽しさもそうですし、香ばしい風味が特徴のマデラ酒をソースに使っているので、ホイルを開けるときに香りが広がる楽しさもインパクトがあります。こうした楽しさとともに、ハンバーグとビーフシチューを一緒に食べるぜいたくさなどを踏まえて、包み焼きハンバーグを開発しました」(担当者、以下同)
当初は「1日に100食売れるものを作ろう」として誕生したそうで、実際の売れ行きも抜群でした。あまりの売れ行きで、注文が入ってからも提供が遅くなってしまわぬようアルミホイルを包む速度を競うコンテストが社内で開かれたほどだといいます。
「たくさん作るには、何より早く作る必要があります。アルミホイルを包むのは手作業でやっていますから、なかなか手間がかかるんですよね。店舗スタッフとしては、注文が入ると気合も入るメニューなんです」
最近では、主に女性客から「デザートと一緒に食べたいから、もう少し小さなサイズが欲しい」という声を受け、2021年からミニサイズを提供開始しました。反対に、大きめのサイズも2023年から提供しています。その他、温野菜や粉チーズ、フライといった、トッピングやコンボメニューも充実させているそうです。
キーワードは「ソースリッチ」
ココッシュが登場したのは、包み焼きハンバーグに遅れること3年半ほど、2007年の春でした。食事メニューで「ココスと言えば」な代表的商品ができたことを受け、今度はデザートメニューでココスらしいものを、というコンセプトから誕生しました。
「軽食としても、デザートとしても楽しめる。さらに、パフェなど既に競合でも展開しているものではないメニューを考えるうえで、コンセプトが定まっていきました。当初は現在のデニッシュとは違ってブリオッシュ生地を使っていたのですが、『ココス』という名前の相性が良く、ココッシュという名前の親しみやすさもポイントだったかもしれません」
発売後、2009年の秋には現在のようなデニッシュ生地へとリニューアルも加えました。サクッとした食感だけでなく、ソース・アイスといったトッピング類を合わせたときの食感の変化をより楽しみやすくするための変更だったそうです。
担当者によると、ココッシュのポイントはあたたかい生地とアイスによる温冷のコントラストと「外サク中フワ」の食感。さらに、メイプルシロップなどソースが充実していることだといいます。とくにソースに関しては、ココス内で「ソースリッチ」という言葉があるほど注力しているそうです。
「季節メニューのかき氷もなのですが、食事の体験としていろんな味や、変化を楽しんでいただきたい思いがあります。一見すると『いや、こんなにいらないでしょ』と思えるくらいにソースを注ぎ、たっぷり楽しんでいただくのがココスの流儀です」



















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