「靴の脱ぎ履きのスピードは魔法」「鳥の餌が美味しい!?」…フランス人女性"3週間日本旅"広島で平和を誓い、SNSで見た投稿に不安も…

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「私はこの資料館が好きです。もちろんここは1945年に起きたことを伝える場所ですが、私たちが戦争を二度と繰り返さないために、何をすべきで何をすべきでないかを思い出させてくれる場所だから」。日本の歴史を理解する上で、そして未来を作る上で、エミリーさんにとって必要不可欠な訪問だったと語る。

エミリーさんは鶴を折り、資料館に手向けた。初めての折り紙だった。

「でも鶴って難しいですね、折るのに30分もかかりました。友達と二人でスマホの動画を見ながら折っているのに、あれ? あれ?という感じで。最初の鶴はちょっと失敗。でも2作目はまあまあの出来かな。頑張って折りました」

折り鶴
「フランスの中学校では、12〜3歳の頃に第二次世界大戦について学びます。だからフランスの中学生に問いかけてみて欲しい。ちゃんと勉強していたら、誰もが広島や長崎で起きたことを知ってるはずですから」とエミリーさん。写真の鶴は広島で購入した折り鶴と、大阪で宿泊したホテルでもらった折り鶴(筆者撮影)

不意打ちでレストランに断られ、脳裏に浮かんだSNSの写真

初めてのアジア、初めての日本。全てが新鮮だった。お店での注文の仕方も、トイレの使い方も、道の渡り方も違う。自分が住むフランスから、遠く離れた地球の裏側に来たと感じた。「毎日がビックリの連続。でもそれがすごく楽しかった。インターネットでも日本のことを知れますが、経験が大切だと思いました」。

日本では1つの都市に3週間いたいほど楽しく、「また戻ってこよう」が口癖になった。

だが、残念だったこともある。

日本に到着した初日、ワクワクした気持ちで東京の和食レストランに入ろうとしたら断られてしまったのだ。

「満席だったのか、ラストオーダーだったのか、私たちが外国人だったからなのか、断られた理由はわかりません」

だが、この時にエミリーさんの脳裏に浮かんだのは、フランス出発前にSNSで拡散されていたある写真だ。その写真は​​京都の飲食店の張り紙で、英語と中国語で「満室です」と書かれ、その下に日本語で​​​​「この日本語が読める方はご入店くださいませ」と記されていた。

「私の考えすぎかもしれないのですが、すごく怖くなってしまって……」。エミリーさんは​​​​「旅行中ずっとこんな感じじゃなかったらいいな」と願った。「実際はそういうことはもうなかったのですが……」と言いつつも、その体験を伝えてくれたエミリーさんの様子はとても寂しそうだった。

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