<米バブル>はいずれ崩壊する…JAも身を削って「5キロ3500円」まで下げなければ「大暴落」、最も怖い「消費減」が進行中…米卸最大手トップの訴え
――2027年もコメの高値は続きますか。
いや、続くことはないと思う。
小売価格については、いまスーパーと米卸は共に利益を削って下げる方向に向かっている。特売を復活させたスーパーもある。
卸間で取引する市中相場は今、どんどん下がっている。崩れ出すのは想定していたより早かった。銘柄によっては相対価格と比べて玄米60キロで5000円ほど下がっている。米卸は売れ行きが鈍ると精米工場の稼働率が下がり、経営が厳しくなる。それに米卸は融資を受けてコメを仕入れるが、在庫がはけずに資金繰りに窮し、損切りのため売り始めている。

――ただ、市中で取引されるコメの量は少なく、流通の中心はJAグループから供給されるコメです。その原価が高い概算金で決まっていては、全体の相場は崩れようがないのでは。
価格が崩れなかったら、コメが売れなくなる。コメの価格上昇による消費減はこれから本格化する。消費者が許容する店頭価格は5キロ3500円までだ。24年産では、23年産の政府備蓄米をブレンドしてこの価格で販売するとよく売れたが、備蓄米が尽きつつあり、ブレンド米でも25年産は5キロ4000円近い。
一番怖いのは、コメの消費が減ることだ。店頭価格を下げるため、JAグループとスーパー、米卸の3者がそれぞれ身を削って協力しなければならない。
JAグループには手数料を削り、米卸に概算金の1俵(60キロ)3万円のまま供給してもらうしかない。スーパーにも24年産で拡大した利幅を従来並みに抑えてもらう。米卸も経費を引き下げる。そうすれば5キロ3500円が実現できる。「われわれも腹をくくるから協力してほしい」と両者に協力を求めていく。




















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