そのアイコンをクリックすると、おそらくはネットに繋がった。そして外国語ばかりの意味不明なウェブ空間をさまよったのちに、最終的に辿り着いた場所は、ドット絵のロゴが記された、レトロゲームのオープニング画面のような作りの、奇妙なサイトだった。
子供部屋同盟
Revenge Agency System
*
──おめでとうございます、L43番さんのレポートは、我々、子供部屋同盟に認められました。Sクラス案件にふさわしいレポートを、まことにありがとうございます。体育マット事件のくだりなどは、通信部のわたくしですら図らずも対象に殺意を抱いてしまいました。
──即刻ぶっ殺すべきです! 絶対にぶっ殺すべきです! 速やかにぶっ殺すべきです! こいつをぶっ殺せるのかと思うと、わたくしも俄然興奮してきました、年甲斐もなくわくわくしてきました。あぁ、早くぶっ殺したい、ぶっ殺して気持ちよくなりたい……。
──未成年? 少年法? 性別が女? そんなものはまったく関係ありません。このような同級生を迫害して快楽を得る異常者は、即刻この世から退場させるべきです。
「わたくしはとても許せません」
──考えてもみてください。この女は中学校を卒業したら、あなたを迫害していたことを忘れてしまうでしょう。そして何食わぬ顔で社会に出て、恋愛をして、結婚をして、子供を産んで、ごく一般的な家庭生活を営んだりするのです。あなたのことなどすっかり忘れて、自分の娘の頭を撫でて、いってらっしゃいなどと学校へ送り出したりするのです。あなたはそんなこと許せますか? わたくしはとても許せません。
──そしてエセ預言者たるわたくしには、あなたが自決を踏みとどまらなかった場合の未来も見えます。学校側はいじめはなかったなどとしたり顔で宣うことでしょう、第六班の連中は一緒に遊んでいただけなどと弁解するでしょう、担任の安田は日々の業務が忙しくて生活ノートをしっかり読んでいなかったなどと保身に走るでしょう、市教委は例のごとく隠蔽を試みるでしょう、唯一の確たる証拠はあなたの子供部屋の学習デスクの抽斗の中にある花柄の遺書だけで、そこから真実を知ることは困難で、結果、この女に相応の懲罰が下ることはないでしょう。あなたはそんなこと許せますか? わたくしはとても許せません。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら