「そんなこと」で政権が大揺れ? 高市首相の"捨て台詞"で炸裂した《政治とカネ》不信のマグマ

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自維両党の連立合意書には「1割を目標に衆院議員定数を削減するため、臨時国会に議員立法案を提出し、成立を目指す」と明記されており、維新は「連立の絶対条件」と位置づけている。ただ、自民党内にはなお慎重論が根強く、多くの政界関係者の間でも「早期合意は困難」との見方が少なくない。

「政治とカネ」の問題をめぐっては、公明党が自民党に対し、企業・団体献金の規制強化を迫ったものの受け入れられず、連立解消の要因の1つになった。これも踏まえて、公明党と国民民主党は、受け手を政党本部と都道府県単位の組織に限定することなどで企業・団体献金の規制を強化する政治資金規正法改正案を衆院に共同提出した。

斉藤代表は「国民の疑念を払拭し、政治への信頼を取り戻すために全力を挙げたい」と決意表明している。

高市首相を悩ませる、もう1つの「政治とカネ」問題

そうした中、高市首相の対応が厳しく問われているのが、裏金事件に関与した首相側近の佐藤啓官房副長官の「参院出席禁止」問題だ。

佐藤啓官房副長官
参院議院運営委員会理事会などへの出席見合わせが続く佐藤啓官房副長官(写真:時事)

自民党の磯﨑仁彦・参院国対委員長は25日、立憲民主党の斎藤嘉隆・参院国対委員長との会談で、佐藤官房副長官の参院議院運営委員会理事会などへの出席見合わせを今国会中は続ける方針を伝える一方、年明けの通常国会からは佐藤氏が従来の副長官と同様、出席できるよう理解を求めた。

ただ、磯﨑氏は会談後、記者団に対し、今後の野党側の説得について「方策は今、持ち合わせていない」と肩をすくめた。

佐藤官房副長官は、裏金問題発覚後に参院選を経ずに官房副長官に登用されたため、野党側が猛反発した。しかし、高市首相は国会質疑で「一度任命したものを白紙にするつもりはない」と繰り返しているため、参院内閣委員会での佐藤氏の就任あいさつが見送られるなど、「異常状態」(自民党参院幹部)が続いている。

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