イーベイCEO「日本市場の伸びしろは大きい」 米EC大手は、日本をどう攻略するのか
日本市場は大きく伸びている
――足元の業績を見ると流通総額は1ケタ台の成長で、伸び悩んでいる印象を受ける。
イーベイは来年で20周年を迎えるが、トップとしての私の役割は、次の20年に向けてさらに発展させていくことだ。直近の業績についても順調だと考えているが、四半期ごとの業績に一喜一憂せずに、長期的な視点で経営に取り組むことが大事だ。
事業領域の絞り込みも進めており、6月に米広告サイトのクレイグスリストの保有株を売却したほか、企業向けの自社EC支援事業の売却も予定している。経営資源をマーケットプレイス型のEC事業に集中させることによって、競争力を高められるはずだ。
――業績を伸ばすための具体的な施策は?
イーベイが最優先で改善すべき課題は、サイト内で関連商品の情報を統合的に管理する「カタログ化」ができていないことだ。販売事業者が別々でも、同じ商品を扱う場合には価格比較などをできるようにする。
欲しい商品が見つかりやすくなるため、消費者と販売事業者の双方に大きなメリットがあるはずだ。現在は約30%までカタログ化を進めており、来年の6月までに60%に高める予定だ。大きな投資が必要になるが、それだけ重要な経営課題だととらえている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら