飼い主とペットの関係は不思議だ。規則性はないはずなのに、たいがい似たもの同士が結びつく。
「鳥専門のペットショップで最初に見たヨウムは、とにかく気性が荒くて。ちょっと近づいただけで、ケージにガシャーンってぶつかって来たんです。これは怖いと思って、自分に合った子を気長に探そうと思っていました」
そそくさと1軒目を後にして次の店で出会ったのが、「キクノスケ」くんだった。
「他の子が怖がってケージから出てこないなか、1羽だけが手を出したらすんなり乗ってくれて。それどころか、肩から頭の上まで登って、ドヤ顔してたんです。堂々としているというか、図太いというか……」
こうしてカマタさんはキクノスケくんと出会い、2015年12月、男同士の暮らしが始まった。
ヨウムとは絶滅危惧種に指定されているインコの仲間
「ヨウム」は鳥類のなかでも非常に知能が高いと言われているが、知名度では「オウム」に劣る。キクノスケくんを外に連れ出せば決まって「オウムですか?」と聞かれ、そのたびにカマタさんは「あ、インコです」と訂正した。
それをキクノスケくんが覚え、今では初対面の人に「ア、インコデス」と自己紹介するようになった。
ヨウムはインコの仲間だ。オウムとの違いは冠羽の有無。オウムの頭には冠のような羽があり、インコの仲間にはない。ヨウムはインコの仲間でも大型で、500mlのペットボトル1本分ほどの大きさだ。
寿命は非常に長く、飼育下では50年程度生きる。40代以降に飼い始めるのなら、次の飼い主の目途を付けておこう。



















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