名古屋・西区が"駄菓子メーカーの聖地"である理由 老舗が挑む「高級ギフト」「異業種コラボ」の次の一手
子どもの頃は近所に駄菓子屋があって、遠足の前日になると狭い店内は大賑わいだった。筆者も友達とともに店を訪れて遠足へ持っていくおやつを選んだ。スナック菓子ばかりではなく、チョコレートやガム、ゼリーなど種類や味のバランスも考慮する。遠足前のおやつの買い出しは、当時の子どもにとって一大イベントだったのである。
名だたる駄菓子メーカー本社が軒を連ねる名古屋市西区
しかしそうした駄菓子屋が町から姿を消して久しい。今はコンビニやスーパーに少しだけ置いてあるほか、大型のショッピングモールで駄菓子を扱う菓子問屋の直営店が出店している。今、駄菓子を取り巻く状況はどうなっているのか。近くに残っている店へ行って確かめてきた。
週末だったこともあり、店内は大賑わい。子どもは駄菓子を、親は200円、300円の有名メーカーのお菓子を買っていく。だからこそ商売として成り立つのだ。駄菓子コーナーに目をやると、昔からパッケージが変わっていない商品がたくさん並んでいて、懐かしさのあまり思わず手にとって、買い物カゴに入れた。
値段をよく見ずに買い、だいたい600円〜700円くらいだろうと高を括っていたが、1000円を軽く超えた。駄菓子の原材料となる砂糖や油、小麦粉やパッケージに使われる包材、商品を運搬する車両の燃料費などすべてが値上がりしているので無理もない。
筆者が暮らす愛知県、とくに名古屋市西区にはクッピーラムネのカクダイ製菓やフィリックスガムの丸川製菓、アルファベットチョコレートのmeito、グリーン豆の春日井製菓など数多くの駄菓子メーカーの本社や菓子問屋が軒を連ねる。



















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