AIは社会の何を変えてしまうのか?→「知力」の拡張が勝負になる時代に知っておくべき、AIで変わる「6つの知力」
6つの知力は「予測力」「識別力」「個別化力」「会話力」「構造化力」「創造力」に分類される。
それでは、1つひとつ見ていこう。
AIが拡張する「6つの知力」
AIの「予測力」は、複数の事象から傾向を読み解く力を意味する。この力のおかげで、本来はベテランと呼ばれる人たちに頼る属人的な体制は壊れていくだろう。その代わり、誰もが人間の勘や経験を超えた速度と精度で予測することができるようになる。
すでにインフラの故障予測などにおいてスタートアップの天地人がこの力を活用し、水道管の漏水リスクを検知できるサービスを提供している。
また、違う分野では医療業界でも注目を集める。なぜなら人間の病気を予測するのも容易になるからだ。実際、アメリカのMayo ClinicはGoogleと共同で、将来かかりうる病気を検知できる予測医療システムを開発している。
AIの「識別力」は、人間には認知できない微細な差異や、膨大な情報の中に隠れたパターンを検出することができる。
この力はイタリアのポンペイ遺跡でも活用が進んでいる。その結果、肉眼では解読不可能だった巻物の文字がAIの活用によって初めて解読された。また、ゴッホの絵画のX線分析から、生成AIが幻の自画像を生成した事例もある。
AIの「個別化力」は、対象の習慣、嗜好、特徴を分析する力である。その個別性を把握したうえで、その個人にあったカスタマイズを提案できるのが強みだ。これは、究極の顧客体験の実現に役立つ。
日本でも大いに活用されており、ファッションレンタルサービス「エアークローゼット」ではAIでユーザーの属性や購買履歴などのさまざまなデータを解析し、最大100着のおすすめアイテムをセレクトしている。



















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