ドラマ『ふてほど』『もしがく』描く"1980年代"はまったく違う? なのにどちらも「50代に刺さりまくる」ワケ
2026年1月4日に、24年に大反響を呼んだドラマ『不適切にもほどがある!』(以下『ふてほど』)の正月SPが放送されることが決まった。新春に、あの注意喚起の「お断りテロップ」必須なドラマが帰ってくるとは! ちょっと驚いたが嬉しい。
『ふてほど』は、昭和の価値観を持つスパルタ教師、市郎(阿部サダヲ)が1986年から現代にタイムスリップする。しかも行ったきりではなく、まあまあ都合よいタイミングで往復できるという珍しい設定だった。
そのおかげで、86年と現代を比較でき、あの頃と今とでは、別の国かと思うくらいに価値観が違うことを改めて気づかされた。たった40年、されど40年だ。ああ、昭和は遠くになりにけり。
「ハッタリも実力のうち」と言い切れる情熱とパワー
そして25年10月、もう1本80年代を舞台にしたドラマがスタートし、『ふてほど』とは少し違った感覚で当時を思い出すことができている。三谷幸喜脚本のドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(以下『もしがく』)だ。
私たちが今、この2本のドラマを通して80年代に生きる人たちから得られるものとは何なのか。超シンプルにまとめれば「元気と図々しさ」だ。
『もしがく』はバブルに入る少し前、経済の安定成長期84年が舞台だ。当時まだ放送作家だった三谷自身を投影した蓬莱という役柄も登場し、神木隆之介がとても味わい深く演じている。



















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