サイバー犯罪集団を追え!ジャッキー・チェン主演最新作《シャドウズ・エッジ》を解説。一度はオファーを断ったけど…出演決定の背景は?
実はカーフェイは、本作の原作となった07年の映画『天使の眼、野獣の街』にも狂気を秘めた犯人、チャン・チョンサン(陳重山)役で出演していたが、本作では「もしもチャン・チョンサンがこの世界に生きていたら」という「パラレルワールド」の発想で、本作に再登場となっている。
『天使の眼、野獣の街』とは別世界にいる彼は、犯罪集団を立ち上げ、そこにいる若者たちと疑似親子のような共同体をつくりあげている。ヤン監督は脚本段階から、かつての敵役のカリスマ的で圧倒的な気迫を引き継ぐことができるのはカーフェイ本人しかいないと感じていた。
だがそんな彼もまた、最初はフー役へのオファーに懸念を示したという。これまで同じ役を演じたことがなかったということと、「われわれ二人(ジャッキーとカーフェイ)の年齢を合わせると140歳以上ですよ。そんな気力あるわけない」ということだったが、ヤン監督の熱い思いと「新たな挑戦への意義」を聞くうちに心動かされ、出演を快諾。映画が完成した今となっては、「この映画に出演できて幸運だった」と語っている。
SEVENTEENのジュンが華麗なアクションを披露
本作には、中国・韓国のエンターテインメント界を牽引する若き俳優陣が集結している。犯罪集団の頭脳派リーダー、フーフォン(胡楓)を演じるのは、世界的人気を誇る韓国のボーイズグループSEVENTEENのジュン。世界的な人気を誇る彼が、本作では初の本格的な悪役に挑戦した。
幼少期から中国、香港で子役として活動し、『野。良犬』で第3回香港映画監督協会年度大賞最優秀新人賞を受賞した経歴を持つ彼だが、このたび長年のあこがれであったジャッキー・チェンとの共演を果たし、劇中では、ボクシングをベースにした華麗なアクションを披露。アクション俳優としてのポテンシャルの高さを見せつけている。
そして殉職した父の背中を追って刑事になった「追跡班」所属の若手警察官ホー・チウグオ(何秋果)には、『シスター 夏のわかれ道』や岩井俊二監督の『チィファの手紙』などで話題を集めた「00后」(2000年代生まれ)を代表する若手実力派チャン・ツィフォン。


















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