サイバー犯罪集団を追え!ジャッキー・チェン主演最新作《シャドウズ・エッジ》を解説。一度はオファーを断ったけど…出演決定の背景は?

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だが、長年の経験に裏打ちされた観察眼をもとに、監視カメラの映像から変装した犯人グループを特定。さらに犯人グループと、1980年代に暗躍した“影”と呼ばれる指名手配犯との関連性を見出すなど、捜査を一歩すつ前進させるホワンの手腕に現場の警察官たちも驚くことしきりだった。

ジャッキー・チェン
香港映画界を代表するレジェンド、ジャッキー・チェンとレオン・カーフェイが共演するのは『THE MYTH/神話』以来、約20年ぶりのこととなる© 2025 IQIYI PICTURES (BEIJING) CO., LTD. BEIJING ALIBABA PICTURES CULTURE CO., LTD. BEIJING HAIRUN PICTURES CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

そうやって次第に仲間たちの信頼を得るようになったホワン。そこで彼は、男社会の中でなかなか捜査の前線に行けず孤立していたホー・チウグオ(何秋果)ら、デジタルネイティブ世代の若き精鋭たちを集め、デジタル技術と融合させた最強の捜査チーム「追跡班」を結成。

メンバーには尾行・追跡といったアナログな捜査術のイロハ、街に溶け込む実戦訓練、そしてチームワークの大切さなどをみっちりとたたき込んでいった。

追跡班と犯罪集団の息詰まる頭脳戦

そんな彼らの前に立ちはだかるのは、“影”と呼ばれる犯罪集団のリーダー、フー・ロンション(傅隆生)。外国籍の元偵察兵で、現役時代は精鋭の暗殺部隊に所属。来島してからは次々と銀行強盗を計画し、その後はこつぜんと姿を消していた。

それゆえ自分の素性の痕跡はひとつも残さぬよう細心の注意を払い、周囲の些細な変化にも神経をとがらせる。追跡する者の顔は一度で覚え、二度目に近づいた者には警戒体制に。まさに警戒心が強く、かつ冷酷な男だったが、仲間の若者たちとは、疑似家族のような共同体を形成していた。

これまで警察の包囲網を巧みにかわしていったフーだが、ホワンが監視カメラの中で見つけた不明瞭な画像を元に捜索がスタート。そんなある日、ひょんなことから街中でフーらしき男を発見。

追跡班とフーの息詰まる頭脳戦が繰り広げられる中、ついに警察はフーの居場所を突き止める。だがそこに待ち受けていたのは、彼らの想像を遥かに超える、非情にして最悪の罠だった――。

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