「絶妙なボディタッチと距離感」「あまりに石破前首相と違いすぎる」と賞賛の声…高市早苗首相の《"各国首脳を射止めた"外交戦術》何がすごいのか
発言の冒頭や挨拶の転換点では、眉をふわりと上げる、いわゆる「アイブロウ・フラッシュ」が見られた。心理学では、関心と親しみを示すサインとして知られている。
多くの日本人にとっては照れくさく、意識して行えば不自然に見えがちだが、彼女の場合、その一瞬が自然で温度を帯びている。その微細な表情が、相手に安心感を与えながら対話を前に進める力になっている。
さらに、口元のわずかな動きが、感情のニュアンスをよく伝えている。発言に合わせて口角がしっかりと動き、頬と目元が同時に反応する。
心理学の研究では、日本のように目元から感情を読み取る文化もあれば、口元の変化を重視する文化もあることが知られている。
高市首相は、そのどちらにも自然に対応できる表情を備えている。理性的でありながら温かみを感じさせるその表情は、どの国の相手に対しても安心感と信頼をもたらす。この柔軟さこそ、国際社会で評価されるリーダーの特徴である。
「絶妙すぎるタッチ」で相手の領域へ踏み込む
外交の現場で問われるのは、発言内容だけではない。どの距離で、どの角度で、どのように相手に向かうか。その一瞬の動作が、交渉の温度を決める。
高市首相は相手の領域に踏み込みすぎず、しかし自然に能動的に踏み込む。
たとえば、相手国の首脳が座るテーブルに近づく際、相手の椅子やそのテーブルの端に軽く手を添えて言葉を交わす。わずかな所作だが、相手の領域に敬意を払いながら、自分の存在を場の中心へ自然に溶け込ませる絶妙な動きである。
また、相手の反応に合わせて身体の角度や動きを細やかに変える。相手が膝を折って慎ましやかに挨拶すれば、自らも同じ姿勢で応じ、リラックスしている相手には軽やかな身振りでテンポを合わせる。
こうした柔軟な反応は、単なる礼儀ではなく、関係構築の一部である。外交では、自国の立場を主張することと同じくらい、相手の文化や距離感に合わせて“歩み寄る柔軟性”を見せることが重要だ。その「合わせる力」が、日本という国の印象を硬直ではなく協調として伝える。
1人のリーダーの身のこなしが、国家全体の“関係の姿勢”を映し出す。それを体現しているのが高市首相の非言語戦略である。


















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