あの時と酷似、上げ相場は弱気から生まれる

「荒い値動き」が想定される楽しみな1週間に

日本取引所グループの決算会見で、清田瞭CEOは「市場はリスクオフからリスクオンに変わりつつある」と指摘した。取引所が株高のお墨付きを出したようなものだが、投資家はまだ疑心暗鬼のままだ。

筆者の友人のファンドマネジャーたちも弱気が多い。先週も、ヨーロッパ筋の資金を担当する友人が、「平野さん。ここは強気を言うところではないよ。来期どころか今下期にも日本の企業業績は失速するから。自動車産業も今がピークだよ」と忠告してくれた。

彼は心から筆者のことを心配してくれている。しかし、友情と相場は別物。涙が出そうな(年を取ると涙もろくなる)忠告を聞きながら、心はめらめらと燃える。上げ相場は弱気から生まれることを、45年の経験で筆者の体が知っているからだ。

弱気派は中国経済減速を懸念

弱気の原因はやはり中国で、5中全会が終わり、日中首脳会談も催されたが、その霧は晴れていない。1日(日)に発表された国家統計局10月の中国製造業PMIは49.8と、9月からは横ばいとなったが、市場予想50.0を下回った。財新版製造業PMIは48.3で、前回の47.2から1.1ポイント改善されたが、依然2指数とも、良しあしの分かれ目である50を下回っている。

しかるに、生産調整は遅々として進まずだ。中国の生産過剰の代表例が鉄鋼だが、過剰解消には10年かかると中国側が認めている。共産主義国の宿命だが、産業を健全化するために、急激な改革で労働者の首を切ったら本末転倒になる。ニューノーマル政策を取るのも、雇用を維持しながら、緩やかに構造改革をしていかなければならないからだ。その緩衝剤となるのが流動性供給である。

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