売買代金3兆円台復帰が年末高への大前提

信用買い残減少傾向で需給改善の兆し

需給面からみて改善傾向にある日経平均株価。年末に向けてどうなるか(写真:TOSHI/PIXTA)

前回、日経平均株価は1万9200円乗せが上昇反転シグナルの分岐点とお伝えした。10月26日に一時1万9088円まで戻したものの上値が重く、足元は再び戻り売りに押されている。今年も残り2カ月、例年のクリスマスラリーにつながるのか。テクニカル面からみた3つのポイントを探ってみた。

高値から90~120日経過すると上放れ?

名古屋の方言で「やっとかめ(八十日目)」は「ひさしぶり」を意味する。これは「人の噂も75日」+「5日経過」したほど、ずいぶん間隔が開いたことを指す。

6月24日の日経平均株価は年初来高値2万0868円をつけ、「2015年末は2万2000~2万3000円」という活字が紙面を賑わせていた。あれから84日(約4カ月)経過した。信用取引で購入した投資家は6カ月期日(現引きか売り決済)が近づきつつある。1万9000円台を回復すれば、いったん戻り売りが出てくるのも当然の流れだろう。ちなみに、今年は12月下旬が高値期日明けとなる。見方を変えれば、今後は戻り売り圧力が徐々に和らいでいくといえよう。

アベノミクス相場を振り返ると、2013年のバーナンキ・ショック、2014年の新興国通貨不安等では91~117日(約5~6カ月)の調整が続いたのち、日本株は上放れしている。やはり、信用取引の期日が少なからず影響していると思われる。

日銀の異次元緩和(2013年4月)以降、信用買い残は2.6兆~3.5兆円で推移している。足元、東証が発表した信用買い残は3.1兆円(10月23日申込時点)。この週(19~23日)はECBの追加緩和期待や円安進行を追い風に、日経平均株価は533円高(プラス2.9%)となった。これを受けて利益確定とみられる売りが買い残1000億円近くを減少させた模様。

ちなみに信用取引を手掛ける投資家の懐事情を推し量る、信用評価損益率というものがある。同指標がおおよそマイナス15%に近づくと、相場の底値圏を示唆するとされている。8月末には一時マイナス16%台まで悪化していたものの、足元はマイナス11%台まで回復しつつある。

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