「Photoshop=難しい」は過去。今や、やりたいことを"文字に書く"だけに。非クリエイター向けAdobe Expressもテンプレートが充実

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たとえば販売担当チラシやバナー広告を作らねばならないとか、Instagram用のショート動画を編集しなければならないとか、営業担当がプレゼン用のスライドのための画像を作らねばならないとかいうのはよくある話だ。

Adobe Express
非クリエイター向けのクリエイティブツールであるAdobe Expressでは、テンプレートから選ぶだけで高度な作業を行える(写真:筆者撮影)

Adobe Expressでは、大幅に生成AIを活用して、ほとんどテキストベースでクリエイティブを作れるようになっている。テンプレートも数多く用意されており、そこから選んで、いくつかコメントを書き込むだけで必要なクリエイティブが得られる。最終的にデザイナーが仕上げるにしても、こちらである程度叩き台を作る……という使い方も可能だ。

誰もが創造できる時代へ、アドビの次なる一手

クリエイティブの本質は、PhotoshopやIllustrator、Premiereを使いこなせることにあるわけではない。それらはあくまでツールなのだから、それが生成AIをインターフェイスとして使って、誰でも自分の思い描いたものを作れるようになるのなら、それは素晴らしいことだ。

もちろん、もとのクリエイティブに対して、生成AIが影響を及ぼす範囲を規定したり、生成されたものをよりクリエイティブとしてレベルの高いものになるように調整を行ったりするのにはアドビのツールは最適であることは言うまでもない。

他社の生成AIはなんでも生み出せるものの、「自分の思っているものと少し違う……」というところにハマりがちだが、アドビの生成AIはクリエイターの製作をサポートするスタンスで作られている。

さらに、今後はアドビのアプリの中で他社製AIが動くのだから、ある意味、アドビは画像や動画を生成するAIのプラットフォームであり、窓口のような立ち位置を押さえたともいえるだろう。

サブスクリプションでクリエイティブ業界のツールを押さえたアドビのAI時代の戦略は、他社も巻き込んだプラットフォーム戦略であり、より使いやすく誰もがクリエイターになれるように……という、生成AIを使ったインターフェイス改善戦略なのである。

村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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