狙うは「ハネムーン解散」、となれば"決戦"は年明けか? 永田町に広がり始めた衆議院《早期解散説》の現実味
高市早苗首相にとって、10月28日は「人生最良の日」となっただろう。
午前にはアメリカのドナルド・トランプ大統領を迎賓館に迎え、会談を行った。その後、北朝鮮による拉致被害家族をトランプ大統領に引き合わせた。午後には共に大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に乗って横須賀基地まで飛び、空母「ジョージ・ワシントン」の上で演説した。
 
「私はインド太平洋を自由で開かれたものとし、そして地域の平和と繁栄の礎とする決意を新たにしました」「私は決意しています。今後、日本の防衛力を抜本的に強化して、この地域の平和と安定によりいっそう積極的に貢献していきます」
6年前は安倍元首相がトランプ大統領を海上自衛隊の護衛艦「かが」に案内し、日米同盟の強固な絆を訴え、日米が緊密に協力してインド太平洋地域の平和と繁栄に貢献することを確認した。そして今、高市首相は「SANAEとドナルド」関係がそれを引き継ぎ、日米関係はさらなる高みを目指すことを宣言した。
高市氏はその1週間前に首相に就任したばかり。早速25日にASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議へ出席するためにマレーシアへ飛んだ。同日夕方にトランプ大統領と電話で会談し、翌26日にはASEANとAZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)の会議に出席。フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、そしてオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相とも会談した。
まったく申し分がない外交デビューといえた。しかも、来日したトランプ大統領から「彼女は勝者だ。今日は日本の株式市場もアメリカの株式市場も、史上最高だ。日米同盟は全世界で最もすばらしいものの1つだ」と最大の賛辞を捧げられた。
トランプ大統領という最強の後ろ盾を得た高市首相。その事実は、衆院の早期解散に対する首相の決断を大きく後押しするだろう。一方で、懸念材料がゼロというわけでもない。
連結離脱後も続く自民と公明の腐れ縁
「衆議院を解散するなら、公明党に相談しなきゃいけない」。ある自民党議員はこう言った。
すでに公明党は自民党との連立を解消し、ほかの野党との連携を強めている。同党の西田実仁幹事長は26日放映のBS番組で、立憲民主党の候補への推薦も「人物本位だからありえる」と述べ、12日の斉藤鉄夫代表の発言を補強した。
一方で自公の連携が強まっているところもある。「うちは定期的に公明党と連絡しあっている。選挙になっても、支援は変わらないと思う」と、前述の自民党議員は打ち明けた。





 
         
         
         
        
       
           
           
          
         
          
         
         
         
         
        












無料会員登録はこちら
ログインはこちら