たとえば、人事・経理・総務の複数タスクを横断的に担当できる社員や、管理部門とエンジニア部門を柔軟に行き来できる人材を育成するということです。
英銀大手のスタンダードチャータード銀行では、社内の「人材マーケットプレイス」(世界従業員の60%が参加)を活用し、社員が「雇用時の職務に関係のない業務」で社内ギグワーカー的に遂行しています。
これにより過剰採用を抑制するとともに、人材不足で手つかずのプロジェクトを進めることで、約13億円の価値を創出したとのことです。
ただし「生成AIへの代替の懸念」は残る
この「多能工化」の実現にあたっては、生成AIによる「人の能力の拡張」が大きな支援要因になります。またそれは「本当に効くリスキリング」を推進するという効果もあるでしょう。
とはいえ、自動化・省力化は、裏を返せば一人ひとりの仕事を奪いかねないリスクをはらんでいます。
能力の拡張は、自分の仕事を他者がこなせるようになることも意味する一方で、自分が他者の仕事をこなせるようになるという可能性も開きます。
目先のリストラが回避されたとしても、5年先を見たときに「生成AIに仕事が代替されるのではないか」という不安は残るでしょう。
この点については、次回以降で考えてみたいと思います。
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