諦めてなかったアップル「新Vision Pro」への熱意 M5チップ搭載の新型で何が変わった?

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Apple Vision Proの長時間利用を難しくしていた理由のひとつは、フロントヘビーであることをバンドがフォローし切れなかったことにある。後頭部と頭頂部に2本の幅広のバンドを設け、しかも調整可能にしたことで、装着感は大幅に良くなった。まだ完璧とは言えないかもしれないが、相当長時間の利用も可能となった。同梱されるのが、このデュアルニットバンドだけになったところにアップルの自信がうかがえる。

なお、アクセサリーとして購入すると、従来のソロニットバンド、デュアルループバンドと同じくデュアルニットバンドも1万6800円となっており、お買い得な価格設定だ。

初代にもあった、同梱されているカラー印刷の豪華な取扱説明書は、ちゃんと新型のApple Vision Pro(M5)を使って再撮影して作り直されており、このあたりにもアップルの本気を感じる。

M5搭載によりオブジェクトの表示解像度が向上

M5チップが搭載されたことによって、使用感が向上したかと言われると、体感した者としての回答はYesでありNoだ。

リリースによると『カスタムマイクロOLEDディスプレイ上でピクセルを前世代と比較して10パーセント多くレンダリングできる』とある。

利用した感じとしては、周りの室内の情景の見え方はあまり変わらないが、Apple Vision Proが生成するアプリや、アイコンなどのオブジェクトは、たしかにシャープにくっきりと見えるようになったような気がする。だが、これは筆者が初期型を持っていて比較して試すことができたからで、単体で試すと「このぐらいだったかも」と思う程度の差ではある。

オブジェクトの表示解像度が向上
画面キャプチャでは当然伝わらないが、描画されるオブジェクトの解像度が上がり、シャープネスが向上した。以前より滑らかでツヤ感がある(筆者撮影)

とはいえ、使えば使うほど、描画の美しさに気付くのも確か。オブジェクトのエッジや、ディテールがはっきりと表示される。なんというか、目が良くなったのではないかと思うほどだ。

さらにMacの仮想ディスプレイを表示するとちょっと感動した。明らかに高精細でテキストがくっきりと見えるのだ。Mac仮想ディスプレイとして利用する頻度が多い筆者としては大変嬉しい。デュアルニットバンドの装着感向上も含め、外部ディスプレイとしての利用頻度はさらに向上しそうだ。

Mac仮想ディスプレイ
中央にあるMacBook Proの外付けディスプレイとして、ご覧のような8Kウルトラワイドスクリーンを表示できる。いつも出張時はこれを使って原稿を書いている(筆者撮影)
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