"封じ込め"か? "パイプ役"か? 初の女性首相・高市早苗が仕掛けた「林芳正総務相」起用に噂が飛び交う《冷酷人事》の深謀遠慮

第219回臨時国会が10月21日に召集され、自民党の高市早苗総裁が衆参本会議での首相指名で第104代首相に選出された。
自民党と日本維新の会の「連立」合意を受けたもので、女性首相は憲政史上初。同日夕方の皇居での首相親任式・閣僚認証式を経て、同夜、高市新内閣が正式発足する段取りだ。
高市新首相は同夜の記者会見で新内閣の目指す内政・外交の基本方針や、物価高に対応するための経済政策などへの取り組み方針を発表。その後の初閣議で、早期の今年度補正予算案の編成・国会提出や「ガソリン減税」の早期実施などを指示する見通しだ。
衆院での首相指名は自民、維新両党と一部無所属議員の協力で「1回戦決着」となった。ただ、連立与党となった維新は、閣僚を出さない「閣外協力」となるため、12項目にわたる連立合意書に書かれた政策の成否次第で、連立自体が破綻するリスクもある。今後の高市首相の政権運営は「出たとこ勝負の“綱渡り”」(自民党長老)を余儀なくされる可能性が高い。
片山氏の財務相抜擢に「論功行賞」批判も
そこで注目されるのが高市内閣の陣容だ。

まず、今週末以降に連続する一連の「首脳外交」で首相を支える外相には、茂木敏充元自民党幹事長が就任する。茂木氏は旧茂木派の領袖で、唯一の派閥領袖でもある麻生太郎副総裁とともに高市政権誕生の立役者となったことで、早い段階から外相の最有力候補とみられていた。
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