「完璧な俺の、何がダメだったんだ!?」。竹内涼真演じる《モラハラ男》が大バズり!ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が愛される真因

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『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
職場でもモラハラ気質を発揮する勝男(画像:TBS『じゃあ、あんたが作ってみろよ』公式サイトより引用)

勝男のそんなモラハラ気質は鮎美に対してだけでなく、職場でも同じだった。料理好きで自分で弁当を作る後輩の白崎ルイ(前原瑞樹)には、「彼女が作ってくれないのか」「男が朝から料理するわけないだろ」、結婚願望がなくいっさい料理をしない南川あみな(杏花)はその趣向にダメ出しをする。

合コンの席でも男尊女卑の立ち居振る舞いや、自分と趣向の違う人を否定する発言で引かれる。場でひとり浮いているのにも気づかない。勝男に悪意はないものの、職場でも飲みの場でも煙たがられる存在だった。

鮎美にフラれて変わりはじめる勝男

竹内涼真
竹内涼真が勝男を好演し、勝男の魅力をさらに引き上げている(画像:TBS『じゃあ、あんたが作ってみろよ』公式サイトより引用)

しかし、鮎美にフラれてからの勝男は少しずつ変わる。

料理をしたこともなかったが、レシピをスマホで見て四苦八苦しながら自分で筑前煮を作ってみる。めんつゆの素材を調べて作り、ソーメンを白崎に食べてもらう。南川が好きなコークハイをどんな食事にも合わないと全否定していたが、南川のお気に入りのもつ焼き屋で試してみる。

そうした“自分でやってみる”ことから、それまで何気なく発していた言葉や軽口が、いかにデリカシーがなく、相手を傷つけたり、不快な思いをさせていたかに、身を持って少しずつ気づいていく。

同時に、自分が好きなもの以外はダメと「決めつけ」をして、視野を狭めていたことにも思い至る。コークハイの味を知った勝男は南川に「新しい扉が開いた」と笑顔を見せていたが、その言葉が本作のテーマを象徴していた。

変わりたいと思って新しい世界に飛び込み、自分を変えていく勝男の成長ストーリーが本作のひとつの側面だ。凝り固まった固定観念をどんどん打ち破っていく彼の姿がおもしろおかしく描かれる。

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