日本企業の大問題「新規事業は生まれるけど、全然大きくならない」の処方箋

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実は、前作を書き上げたあと、「2冊目はもう書かない」と決めていました。

「新規事業を生み出すために必要で重要なことはすべて書ききった」「自分の中での『決定版』として世の中に出したから、あれ以上書くことがない」「類書は書けない」そんな思いでいたからです。

でも、前作の出版から5年が経過し、そこで解説した手法が現場に実装され、次々と生まれる新規事業プロジェクトを抱える企業が「新規事業を生み出したがために直面する課題」を目にすることが多くなってきたからこそ、第2作となる本作『新規事業の経営論』の執筆を決意しました。

新規事業開発とは、単体の新規事業プロジェクトを生み出したことで終わるものではありません。

新規事業の創出をひとつの出発点とする、壮大なる企業変革の実現こそが目的です。新規事業の創出を出発点とする企業変革の全体像は、必ず、すべての停滞する企業経営に未来を拓き、大きな企業価値向上を実現します。

そんな前作のあとに続く、生み出された新規事業を出発点として取り組む企業変革経営全体の取り組みを、このたび「新規事業経営」と名付け、その手引きとなる本書を執筆しました。

ひとつの「新規事業経営の形」を提示する

「経営」と大それたタイトルをつけて解説する本書ですが、企業経営における思想やシステムは100社あれば100通りのものであることは前提として理解しています。

経営システムとは、何かのフレームワークをコピーアンドペーストすることで機能するようなものではなく、それぞれの企業が持つ文化や特性を踏まえ、ひとつひとつ手づくりで機能するものをつくり上げていくべきものであること。それは、いち経営者のはしくれである私自身が痛感していることでもあります。

それでも、これまでたくさんの、そして多様な企業の経営において新規事業を中から生み出し、機能させようと無数のプロジェクトを推進してきた私が思う、ひとつの「新規事業経営の形」をここに示します。

新規事業を生み出しつつある多くの企業にとって、それを経営上インパクトのある形に昇華させていく経営システムづくりの出発点として、本書が「参考となる手引き」のひとつになれば幸いです。

麻生 要一 『新規事業の経営論』著者・アルファドライブ代表取締役社長兼CEO

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あそう・よういち / Yoichi Aso

株式会社アルファドライブ代表取締役社長兼CEO。

東京大学経済学部卒業後、新卒で株式会社リクルートへ入社。社内起業家として株式会社ニジボックスを立ち上げ、創業社長として150人規模まで企業規模を拡大後、リクルートホールディングスの新規事業開発室長に就任。1500の社内起業家チームの創業と、300社のスタートアップ企業の創業期を支援したのち、2018年に起業家に転身し、アルファドライブを創業。

アルファドライブは創業後7年で、200社を超える日本を代表する大手企業での新規事業開発を支援し、創出に携わった新規事業プロジェクト数は2万を超える。230を超える事業が本格的に立ち上がり、成長段階へと移行している。

また、アミューズ社外取締役、アシロ社外取締役などプロ経営者として複数の上場企業の役員も務め、投資家としての顔も持つ。

初の著書『新規事業の実践論』は5万部を超えるベストセラーになっており、待望の2作目となる『新規事業の経営論』は発売前に増刷が決まるなど、発売当初から大きな話題を呼んでいる。

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