「よくも俺を裏切ったな!」高価なプレゼントを断ったら社長が"豹変"…育休明けの40代女性が退職代行サービスを使わざるをえなかった理由

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育児休業から復帰後に職場の様子が急変、退職代行サービスを利用した田中さん(仮名)(写真:筆者撮影)
社会的に注目されている「退職代行サービス」。「仕事をすぐ辞める“責任感のない若者”」――そんな印象で利用者について語られがちな退職代行だが、ハラスメントやメンタル不調で追い詰められた人には文字どおり命綱になるケースもある。
退職代行業者による情報発信を除くと、利用者自身の声は意外と少ない。本連載では、退職代行サービスで会社を辞めてから一定期間が経過した当事者に取材。なぜ退職代行を利用するに至ったのか、その後の人生やキャリアをどのように切り拓いているのか掘り下げる。

退職代行の利用には否定的な意見が多い。これまでに公開した記事では「社会人の適性がない人が使う」「仕事に対する責任感がうすい」などのコメントが多く寄せられた。

しかし、順調にキャリアを築いているビジネスパーソンでも退職代行を使うことはある。取材に応じてくれた田中さん(仮名)の話を聞くと、第三者が介入しないと退職できないことがあるとわかった。

40代の女性である田中さんはサービス系の営業職として働いている。これまでに2回の転職と出産を経験した。

「新しい人と会って話をするのが好きですし、予算を追うのもスポーツみたいで苦ではありません」

ハキハキとした話し方をする田中さんから退職代行を利用したと聞けば、意外に思う人もいるだろう。退職代行を使うことへの考えを尋ねると「気軽に使うのはちょっと……。でも、仕方がないのかな」と小さな声で回答した。彼女はどのようにキャリアを積み、退職代行を使ったのだろうか。

【写真】退職代行サービスを利用したときことを振り返る田中さん
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