大橋マキさん(48)が"シニアとの関わり"で辿り着いた「年齢を重ねることは素敵」という境地。地元・葉山での日々の暮らし《後編》

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――日頃から多くのシニア世代と接している大橋さんならではの言葉です。年をとるコツも先輩方から学んでいますか?

たくさん学んでいますが、いちばんは好奇心でしょうか。好奇心旺盛で楽しいことや新しい出会いに向かっている先輩方は、何歳になっても人生を楽しんでいらっしゃるなと感じます。

取材協力:カフェテーロ葉山(写真:今井康一撮影)ウェブサイトはこちら

上の世代の方々のクリエイティビティって、本当にすごいですよね。ものが少ない時代を生きてきたからこその、食卓を工夫して彩る力や、身の回りから遊びを生む力には魅了されます。

それから、忘れる力とユーモアも。どの世代にも必要なものですけど、人生の悲喜こもごもも、体の変化も、仲間と笑い飛ばせたり、ネガティブなことは図々しく忘れちゃうくらいのほうが健やかだなと、先輩方から学びました。

私は、ゲラゲラ楽しそうに笑うおばあちゃんになりたいなって思って、この活動を続けているのかもしれません。

全力で咲いて倒れる姿は美しい

――前向きな学びですね。

何歳になっても、その人ならではの生き方、花開き方があって、どれも美しいなといろんな人に出会って学びました。

自然からも学んでいます。花が次々に咲く時期があれば、ある日、一気に枯れて倒れることもある。その全力で咲いて倒れる姿って、潔くて美しいなとも感じるんです。私もあんなふうに季節ごとに力を尽くしていけたら。

――今後やりたいことはありますか?

芳麗さんによる連載はこちら

シンプルに、楽しく自由に生きられたらなと。私にとって幸せは“Do”じゃなくて“Be”。何かを得て幸せになるのではなく、ただみんなで笑っていたい。

これまで一緒に歩いてきた家族や仲間に幸せでいてほしいという気持ちは真っ先にあります。「はっぷ」の活動もより充実させていけたらと思いますが、先に広げようとするのではなく、目の前でやれることを大切にしながら、結果として広がっていけばいい。

ここで蒔いた種が娘たちの世代の大変さを少しでも軽くするものになったらうれしいです(前編はこちら)。

大橋マキ:アロマセラピスト/一般社団法人はっぷ 代表

1976年生まれ。99年フジテレビに入社し、アナウンサーとして活躍。退社後はイギリスで植物療法を学び、その後、アロマセラピストとして6年間都内病院で高齢者のためのアロマ施術に従事する他、自身のアロマブランドの商品開発や空間演出、香りによる企業ブランディングなども行う。地元、葉山町ではガーデニングや植物を活用してハッピーエイジングをサポートする「一般社団法人はっぷ」の代表も務める。葉山の昔語りを聞き取って地域の植物活用術をまとめた書籍『葉山和ハーブ手帖』(一般社団法人はっぷ)が好評。2025年春より大学院にて地域の多セクター連携によるインクルーシブな活動に関する研究をしている。
芳麗 コラムニスト

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よしれい / Yoshirei

NHK山形放送局のキャスター業を経て文筆業に。女性の生き方をメインテーマに、雑誌、書籍、Webなど数多くの媒体で執筆。人物を掘り下げたロングインタビューを数多く手がけるほか、恋と愛、生活、カルチャーなどにまつわるコラムも好評。著書に『3000人にインタビューして気づいた! 相手も自分も気持ちよくなる秘訣』(すばる舎)、『ラブ・リノベーション』(主婦の友社)など。音声番組Voicy「芳麗の女と文化の話café」では、本連載に登場した方々とのリラックストークも。日々の生活や取材活動から、生きづらい時代を“幸せに生きるヒント”を多面的に探究して発信中。HPはこちら

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