慎重に検討したはずなのに…それでも「住宅ローン」で失敗してしまう人にありがちな"3つの誤解"

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次に、返済プランをシミュレーションします。その際は、月々やボーナスの「返済額」に注目するでしょう。払い続けることができるのか、判断しなければなりませんから。

その過程で、一応「総返済額」を目にするでしょう。借入額よりも、かなり大きい金額であり、これが実際に支払わなければならない金額です。したがって、この金額を支払っていく覚悟を持つ必要があります。

返済が滞るような事態が起きた場合に、背負わなければならないのは「借入額」ではなく「返済額」です。

しかし、アンカリング効果が働くと、より安い「借入額」が頭に残ります。無意識に自分の負債を軽く考えてしまう可能性があるので、注意が必要です。

「決められたとおりに払うのが当たり前」ではない

また、別のリスクとして、借り換えなどによる「返済負担軽減の機会を逃す」ことがあげられます。「メンタル・アカウンティング」の影響で起きるものです。メンタル・アカウンティングとは、支払い方法などによって、感じるお金の価値が変わる心理的バイアスのことです。

通常の住宅ローンは、銀行口座から自動引き落としなどで支払うことが多いでしょう。この自動的な支払い方は、社会保険や税金など、日常生活に必要な諸経費と同じです。

メンタル・アカウンティングの影響で、これらの支払いを同じ"くくり"で考えてしまう可能性があります。つまり、「初めに決められたとおりに払うのが当たり前」と認識してしまうリスクがあるのです。

社会保険や税金などは、支払う先や金額は決まっています。一方、住宅ローンは、借り換えで返済先を変えることができます(金融機関による審査を通る必要はありますが)。よく探せば、返済負担を軽くすることも可能でしょう。

金融機関によっては、住宅ローン契約者向けに、キャッシュバックや振込やATM利用の手数料無料などの特典を用意しています。これらの機会を逃してはいけません。

ちなみに、最初の借入時点における金融機関選びにも、注意が必要です。

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