10円駄菓子《ヤッターめん》「取引先夜逃げで未払い1500万」「粗利数円」でも倒産せずに借金ゼロを貫く大阪町工場の "逆説の経営哲学"

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1個10円、利益率20%未満。数字だけ見れば、「成功」とは言いがたいビジネスだ。 しかし、1500万円の損失でも倒産しない財務体質を持つ企業がどれだけあるだろうか。

拡大、多角化、M&A――現代の成長戦略の真逆を行く「これしかようせん」経営。それは、ただ不器用なだけではない。選択と集中の究極形であり、不確実な時代を生き抜く“逆説の経営哲学”だ。

利益を生み続ける「くじ付き駄菓子」仕掛けの力

そして、ジャック製菓の駄菓子が子供を惹きつけ続けるのには、ほかにも理由がある。社長自らが描き続ける「ダサいい」イラストと、量販店が扱えない「くじ付き駄菓子」という、ユニークな仕掛けだ。

なぜこの仕掛けが30年以上も子供たちの心をつかみ、利益を生み続けてきたのか? 後編ではそこにまつわる秘話と、生き残りをかけた、新たな挑戦に迫る。

後編:10円駄菓子《ヤッターめん》“ダサいい”シール80種を徹夜で手描きする71歳社長。かつての漫画少年の夢は駄菓子という舞台で花開く
「パンダだブ~」
パンダとブタの容器に入ったミンツ菓子「パンダだブ~」(筆者撮影)
【画像を見る】本編で紹介しきれなかったエピソード&写真も! ヤッターめんの製造風景はこんな感じ
笹間 聖子 フリーライター・編集者

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ささま・せいこ / Seiko Sasama

フリーライター、時々編集者。おもなジャンルは企業ストーリー、ビジネス、幼児教育、発酵。編集プロダクション2社を経て2019年に独立。ホテル業界誌で17年執筆を続けており、企業と経営者の取材経験多数。「プレジデント・オンライン」「ダイヤモンド・チェーンストア・オンライン」「月刊ホテレス」「FQ Kids」などで執筆。企業noteのライター、ブックライターとしても活動。大阪在住。

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