10円駄菓子《ヤッターめん》「取引先夜逃げで未払い1500万」「粗利数円」でも倒産せずに借金ゼロを貫く大阪町工場の "逆説の経営哲学"
食品表示基準の改正という新たな危機
今同社が直面している課題は、食品表示基準の改正だ。年々、食の安全基準が高まり、義務付けられる表示やバーコードが増えているのだ。これらは、納品時の140個入りの箱には入るが、小さな駄菓子1個ずつに入れるのは難しい。全部入れるとイラストのスペースがなくなり、「表示を売っている」みたいに見えてしまう。
打開策として、駄菓子屋には「箱に入れた状態」で商品を置かせてもらっているそうだ。けれど量販店向けの商品は、それが理由で取引を断られる可能性があり、絵を潰して1個ずつ表示している。
「すると駄菓子の面白みが半減するんです。やる気失いますわ。しゃあないって自分を納得させてるけど、売れゆきもよくない。国から商売やめろと言われているようなものや」
中野さんの長男で、専務の優(すぐる)さんが業界を超えて顔を広げ、同世代とつながり情報収集・意見交換して解決策を探っている。



















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