かつては不健康なイメージだったが…実は「脳を鍛えるのに最適」と専門医が勧める娯楽の"凄い効果"

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脳にちょっと負荷をかけるのは、それほど難しいことではありません。いつもと違うことにチャレンジする、いつも以上に考えてみる、いつもと違った行動をしてみる……。逆に負荷がかからない生活とは、いつも同じことを淡々とくり返すだけの生活です。

そこで本稿では、ふだんの生活の中で予備脳を強くできるおすすめの方法を紹介します。習慣として日常生活に取り入れれば、予備脳が少しずつ強化されます。

卓上ゲームならお手軽に脳を刺激できる

最初に紹介するのは卓上ゲーム。私のおすすめは、麻雀です。麻雀は4人で行う中国発祥の頭脳ゲームで、配られる牌(トランプでいえばカード)を特定の形(役)にそろえることを競います。

「予備脳」を鍛えるのに麻雀が最適な理由とは?(写真:keikyoto/PIXTA)

13枚ある手牌をどのような役につくっていくのか戦略を練りながら、「1枚引いたら、不要な1枚を捨てる」をくり返します。4人の中で最初に役を完成させた人が、そのゲームの勝者です。

麻雀は、自分の役づくりだけでなく、相手3人の役づくりも考えなければなりません。というのは、自分の捨てた1枚を相手に取られることもあれば、その1枚で相手の役が完成することもあるからです。

「この牌を捨てたら、相手が勝っちゃうかな?」と予想しながら進めるので、脳はフル回転! 記憶力や集中力も研ぎ澄まされます。

ひと昔前は、麻雀には不健康なイメージがありましたが、最近は夜更かしせず、お金をかけず、煙のない場所で、みんなでワイワイ楽しむゲームとして人気があります。

福井県の小浜市では、高齢者サロンなどでふつうの麻雀牌の3倍の大きさの特大牌を使った「オバマージャン」というゲームがあるそうです。人数も自由で、4人で楽しむこともあれば、2、3人でチームを組んで、8人、12人で楽しむこともあるといいます。

みんなとおしゃべりしながら、体を使って大きな牌を動かすわけですから、ふつうの麻雀以上に脳を刺激するかもしれません。私のクリニックの患者さんでも、麻雀を始めたことをきっかけに、認知機能が回復した方がいました。

もちろん麻雀以外でも、将棋や囲碁といった日本人が古くから親しんできたゲームや、チェス、トランプ、人生ゲーム、カルタといったボードゲームもおすすめです。

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