かつては不健康なイメージだったが…実は「脳を鍛えるのに最適」と専門医が勧める娯楽の"凄い効果"

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刺激が足りない脳の使い方としてわかりやすいのが、テレビです。例えば、時代劇などは、勧善懲悪が基本ストーリーで、ほぼ毎回、最後には正義が悪を正して一件落着します。

安心して見ていられるため、ただテレビを眺めていることが多くなります。ボーっと見ていると言ってもいいでしょう。脳をまったく使っていないわけではありませんが、これでは脳に負荷がかかりません。

テレビは、ただ眺めているだけになりがちです。座っているだけで時間も流れてくれます。ボーっと見ているだけなら、時代劇だけでなく、ニュース番組もスポーツ中継も予備脳強化にはなりません。

テレビを見て脳に負荷をかけたいなら、例えばニュースを見たら、「アナウンサーが言ったことは本当なのかな?」「この場合、誰が悪いのだろう?」と考えながら見ることです。家族や友人と議論するのもいいでしょう。

「予備脳」はふだんの生活の中で強くできる

スポーツ中継で、メジャーリーガーの大谷翔平選手の試合を見るときも、ホームランを打つのをただ眺めるだけでなく、「打率は何割だったかな?」「これで、ホームランランキングで2位に2本の差をつけたな」などと考えながら見ることです。

テレビを見るならラジオを聴くほうが、脳に負荷がかかります。なぜなら、ラジオには映像がないため、頭の中で「どんな場面かな?」「どんな人が話しているのかな?」「これからどんな展開になるのかな」などと想像しながら聴くからです。

脳に負荷がかからないという意味では、スマホも要注意です。手放せなくなっている人は多いでしょうが、頼りすぎると脳を刺激する機会がどんどん減ります。

漢字変換も計算もスマホ任せ、最近はAIの進化で文章まで考えてくれるようになりました。これでは、脳もサボりがちになるのも仕方がありません。

予備脳の研究の中でわかってきたことに、勉強を長く続けてきた人は認知症になりにくい、というデータがあります。他の人よりも1年半長く勉強していると、認知症のリスクが2%減るそうです。脳を鍛える習慣がある人は、多少脳が老化してもカバーできる力があるということです。

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