「大多数がいいっていうものがいいわけない」 "一般ウケは狙わない"? オダギリジョーが異作『オリバーな犬』を現代に生み出した意味

「流行っているものとか大多数に支持されているものとか、多くのひとがいいというものに関してめちゃめちゃ……なんていうんだろう、疑問を持ってしまって。大多数がいいっていうものがいいわけないだろうと思ってしまうんですよ」
オダギリジョーが『日曜日の初耳学』(TBS)で語っていた。そういう思いを抱く人は彼だけではないし、インタビュアー林修も賛同していた。
「NHK総合」で放送された“異様さ”
でもオダギリジョーのすごさはその思いを貫いて、それでも時代に名を残し、支持されているところだ。ともすれば流行りになりそうなポテンシャルもあるが、ぎりぎりのところで寸止めして、そっちへいかないように踏ん張っている理性がかっこいい。
多数派に巻かれることもなく、抗ってついえてしまうことなく、
流行りというものは作られるもので、そのみこしに乗せられてしまう人たちはたくさんいる。そのほうが楽だから。でもみこしに乗らず、自分で自分の祭りを作る人たちはいる。日本がもう少し豊かな頃は、そっちの世界も成立していた。
次第に日本が貧しくなってくると、自分の祭りやみこしを作りにくい時代になってきて、そっちの世界の住人は絶滅危惧種になってきた。
そんなとき、オダギリジョーは脚本、演出、編集、出演と八面六臂で活躍する劇場版『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』(2025年9月26日公開)をぶちあげた。

無料会員登録はこちら
ログインはこちら