劇場版「鬼滅の刃」最新作が北米で歴史的ヒット!「ミュウツーの逆襲」超え、日本アニメ映画の《北米歴代最高興収》を更新。熱狂の背景を解説
加えて、アニプレックスといえばアニメ『鬼滅の刃』の製作を担う企業。合弁会社化を機にクランチロールとの連携も強まり、本作でも声優の花江夏樹氏が参加したハリウッドでのプレミアイベントを実施するなど、配給だけでなく現地でのプロモーションも今まで以上に盛大に展開されていることがみて取れます。

アニメが国内外で浸透した
いくら興行規模を拡大しようとも、そこにニーズがなければ、つまり実際に観客が入らなければ興収記録は伸びません。本作がこれほどの盛り上がりをみせている背景には、ここ数年の間に北米を含む日本国外で、アニメの社会的位置付けが変化してきている点も関係していそうです。
クランチロールとNRG(ナショナルリサーチグループ)が5月に公開した日本国外のエンタメ消費者に向けた調査レポートによると、Z世代ではすでにアニメが音楽やスポーツといった従来のメジャージャンルと同等の、定番のエンタメジャンルとなっていることが示されました。
このことはアニメのメジャー化、つまり従来のコアなアニメファンだけでなく“これまでアニメを見ていなかった層”までが、気軽にアニメを楽しむようになってきていることを示しています。
日本でも、2020年前後に生じた『鬼滅の刃』の社会的なブームを機に、アニメがさらなる大衆化を果たし、それまでアニメを見ていなかった層までが話題作をチェックするようになった結果、観客の母数が膨らみアニメ映画のヒットが頻発するようにもなりました。
今回の『無限城編』の反響を見るに、現在北米でも同様に、アニメのメジャー化の結果、アニメ映画を見に映画館に足を運ぶ観客の母数が拡大してきていることがうかがえます。
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