劇場版「鬼滅の刃」最新作が北米で歴史的ヒット!「ミュウツーの逆襲」超え、日本アニメ映画の《北米歴代最高興収》を更新。熱狂の背景を解説
そんな中で公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』ですが、その初日上映館数は、なんと3315館でした。『ミュウツーの逆襲』を超えており、従来と比べてかなり大規模な興行が行われているのです。
興収記録の伸びには、いかに多くの劇場でどれだけ上映回数を確保できるか、つまり興行規模の大きさが欠かせません。その意味において今回の北米での興収記録更新は、本作が上映規模を拡大できたことも大きく寄与していそうです。

大手同士の統合でアニメ映画の配給体制が強化
本作が北米で興行規模を拡大できた背景には、ここ数年で生じた現地の配給体制の変化も関連していることが考えられます。
『無限城編』の北米配給を担っているのは、クランチロール(Crunchyroll)と米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)です。
クランチロールは、もともと日本国外でアニメを配信するプラットフォームとして知られていましたが、2021年にソニーグループに買収され、現在は米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントおよびアニプレックスによる合弁会社となっています。さらに2022年には、同じくソニー・ピクチャーズ・グループに買収されていたファニメーション(FUNimation)とも統合を果たしています。
つまり、前述の表からもわかる通り、近年話題のアニメ映画の配給を北米で担ってきた大手同士(クランチロールとファニメーション)が統合し、現地のアニメ映画配給体制が強化されてきたのです。
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