北朝鮮、36年ぶりの党大会開催を決めた理由 金第1書記は経済運営に自信を深めている
北朝鮮は10月30日、朝鮮労働党の党大会を2016年5月に開催すると発表した。開催されれば、36年ぶりの党大会開催になる。
朝鮮労働党の党大会は、同党規約で「党の最高指導機関」であり、5年に1回開催されることになっている。だが、1980年10月に開かれて以来、開催されていなかった。専門家からは同党創建70周年を迎えた今年に開催されるとの指摘もこれまで出ていたが、結局、翌2016年の開催となった。
党大会は1946年に第1回大会が開催されて以降、48、56、61、70、80年と不定期に開催されることが多かった。前回1980年の党大会では、「全社会の主体(チュチェ)思想化」が基本路線として採択され、故・金正日(キム・ジョンイル)総書記が実質的なナンバー2の地位に就いたことが内外に示された。また、1980年以降開催されてこなかったことについては、これまで何の説明もされていない。
経済状況厳しく党大会開催が延び延びに
前回1980年の党大会以降、北朝鮮を取り巻く国際的環境が激変したことが、長期間党大会が開催されなかった理由の一つ、と見ることができる。過去、金日成主席と金正日総書記は1980年以降、何回か党大会の開催について言及している。その言及において、焦点となるのは経済問題だった。
故・金日成(キム・イルソン)主席は1983年6月、労働党中央委員会第6期7回全員会議において、「軽工業発展に大きな力を植え付け、住民の消費・生産において一大転換をもたらすべきです。そうしてこそ、近い数年の間に住民生活をはるかに高め、党第7回大会を行うようにすべきです」と述べている。また同年、ペルーアメリカ人民革命同盟代表団との会談においても、「われわれは1985年まで社会主義経済建設の10大展望目標のうち、重要な高地を基本的に占領し、1986年にわが党第7回大会を開こうとしています」と発言している。
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