親世代の常識《勉強すれば年収が上がる》はウソ。――令和の子供「なんで勉強しなきゃいけないの?」の明確な答えとは

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しかし、時代は大きく変わりました。

かつての人気企業も今は…

このキャリアパスの土台となっていたのは「競争に勝ち抜いて入った組織がなくならない」という前提でした。しかし、今や企業の寿命は人の寿命よりはるかに短いものとなっております。例えば1990年のマイナビ就職企業人気ランキング(文系総合)を見てみましょう。

1990年のマイナビ就職企業人気ランキング(文系総合)(画像:筆者作成)
1990年のマイナビ就職企業人気ランキング(文系総合)(画像:筆者作成)

21世紀に入ってから、企業は国際競争にさらされ、競争に負ければ事業部がなくなったり、会社ごとなくなったりするのは当たり前になりました。ここに掲載されている日本を代表する企業群ですら、30年以上がたち、トップ10のうち4社が一度倒産したり、合併などでなくなったりしています。こうなってくると、給料は競争に勝ち抜けば保証されるものではなくなります。

さらに総務省のデータによれば、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークにすでに1000万人以上減っています。人が足りない時代では転職も当たり前となるため、1つの組織に外部から優秀な人間が入ってくることになり、仕事が出来る人は勤続年数が短くても高いポジションを与えられるようになってきます。そうなると競争を勝ち抜いても、つぶしがきかないエリートは、「キャリア分岐が少なく、市場価値が低い」人になってきます。

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