「政治の不透明感は株価を下げる」というジンクスもあるが…データでわかった「自民党総裁選」前後の株価の行方
首相交代のタイミングは次の首相が誰になるか不透明です。仮に国際情勢が大きく変わっても、他国の国家元首は終わりが近い首相と会談して取り決めをしたがらない状況にもなりがちです。
しかし、過去を振り返ると、首相の健康上の理由などでの突然に首相が辞任する以外、首相の辞任や総裁選への不出馬表明のニュースは新政権誕生への期待から、むしろ株高になるというジンクスがあります。
過去の総裁選前後の株価の動き
特徴的な例を紹介しましょう。2012年11月14日に当時の民主党政権の野田首相が、首相辞任を前提とする衆議院解散を表明しました。その後、自民党への政権交代、そしてアベノミクスへの期待から株価は大きく上昇しました。
このように見ると、足元の株高は“株価のジンクス”通りの展開とも言えるでしょう。
首相の辞任や総裁選への不出馬表明の株価ジンクスを紹介しましたが、ここではもう1つのジンクス、自民党総裁選の株価ジンクスを解説しましょう。
まず、データを確認するため、過去の総裁選前後の株価の動きを調べてみました。1956年以降、候補者が1人しかいなかったなど実際に投票が行われなかったケースを除いた総裁選は29回ありました。それらの総裁選の1カ月前から総裁選までの日経平均株価を調べると、7割以上の確率で株価が上昇しました。
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