デスクワークが体の衰えと肥満を招く!?→医師が指南"運動苦手"でもできる「座り方を工夫するだけの下半身トレ」と「低山歩行」

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いま、うんこ座りと述べましたが、ヤンキー座りは排便のときの理想的な座り方です。この姿勢だと直腸と肛門がまっすぐになり排便を促しやすくなるのです。

日本では洋式トイレが主流ですが、こと排便に関しては和式トイレ、つまりしゃがむスタイルのほうが有利です。

幼少期からヤンキー座りに慣れれば、全身の骨格バランスが整い、自然と筋肉が鍛えられます。おそらく転ぶ子が減るはずです。ついでに書いておくと、相撲の四股踏みも体幹を鍛えることに役立ちます。

「低山歩行」のすすめ

そして、生活にもう少し強度のある運動を取り入れるなら、わたしは低山歩行をおすすめします。低い山が理想ですが、もしなければ丘でも構いません。

東京都健康長寿医療センターの青柳幸利氏による「中之条研究」では、1日8000歩程度の歩行が健康寿命の延伸に効果的であることが明らかになっています。とくに中強度の運動、たとえばゆるやかな登山や低山歩行は、日常の延長でありながら、十分に健康効果が期待できるのです。また、登山医学の専門家・山本正嘉教授は、「傾斜のある道をゆっくり歩くことで心肺機能や下肢筋力が効果的に鍛えられる」と指摘しており、低山歩行は中高年にとって理想的な運動の一つとされています。

ペースの注意点は「息が上がらない」こと。なぜ山かとよく尋ねられるのですが、山道は路面がでこぼこです。まさに千変万化。歩きながら感覚を研ぎ澄まさないと転びます。

ただし。中高年は無理しないこと。若い人なら多少の無理が利きますが、ゆるやかに体力が落ちていく中高年に限って、自分の体力を過信する傾向があります。他人を意識せず、他人と競わず。体力が少しずつ変化していくのは自然なことです。

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