
有力校の対戦では、一三塁には両校の応援団がいるが、お世話係と思しき保護者が、うちわや凍らせたドリンクをだれかれなしに配っている。奈良県では筆者もドリンクを配られた。「応援団ではないのですが」と断ったが「誰が倒れても困るのはうちらだから」とドリンクを押し付けられた。こういう形で「自衛」をしている学校も多いのだ。
こうした地方球場では、自動販売機のドリンクも売り切れになっていることが多い。
「暑熱順化」が完了しているはずだが、試合中に足がつる選手が続出していた。強豪校はともかく、練習時間の確保もままならない「連合チーム(選手不足の複数校が合同で編成するチーム)」などは、試合中の選手の動きは鈍い。
今、ほとんどの地方で1試合に2~3回の「クーリングタイム」が設定されているが、それ以外の時間でも、審判が選手の異常に気が付いて「少し休みなさい」ということもある。
端的に言って高校野球の地方大会は「命がけで試合を維持している」という印象だ。
高校野球全国大会(甲子園)
今夏の甲子園は、大会が始まってから広陵高校の暴力事件が明るみに出るなど、大揺れに揺れたが、注目度は高く観客数は2024年の67万800人を大きく上回る72万4700人を記録した。
前半戦は昨年に続き二部制で行われた。高校野球はプロ野球に比べて試合展開はスピーディで2時間前後で終わることが多かった。少し前まで審判団は、試合時間を重視していて「早く守備に就きなさい」と促す姿が見られたが、最近は選手の体調を見て、少しでも苦しそうな表情を見せると呼び止めてドリンクを飲ませたりしている。また5回には8分間の「クーリングタイム」が設けられている。2時間で終わる試合はほとんどなくなった。
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