50代の団地おひとりさまライフ! 築50年を購入・リノベ、出費は月2万円だけ。新築マンション売却で手に入れた人気ブロガー・きんのさんの暮らし

きっかけは、母から「同じ団地に暮らそう」の連絡
「ある日、母から突然言われたんです。“私が住んでいる団地に空きができたの。そこで暮らしてほしくて頭金を支払った”と」。本当に青天の霹靂(へきれき)だったという、きんのさん。
というのも当時、自分で新築マンションを購入済みで、そこを“終(つい)のすみか”として考え、一人暮らしを満喫していたからだ。
「いや、絶対無理でしょと、最初は断ったんです。職場から往復3時間もかかる団地は現実的とは思えませんでしたから。とはいえ、会うたびに弱っていた母を思い出し、兄と弟は母とは疎遠で、“そばに暮らすとしたら私だろう”と考え、ずっと迷っていました」
そんな逡巡(しゅんじゅん)のなか、「とにかく書く」ことが習慣のきんのさん、メリット・デメリットを書き出した。
「もし団地に住み替えたら、メリットは住居費が安くなる、緑が豊かで日当たりが良い。デメリットは通勤時間が2倍以上、古い汚い、田舎で不便、お出かけスポットが少ないなど、とにかく思いつくことを書くことで考えを整理したんです」

一見すると、住居費が安くなること以外、団地に住み替えるデメリットのほうが大きい気がする。
「ですよね。私もそう思います。でも後悔したくなかったんですよね。大変なこともあるだろうけれど、ここで私が母を見捨ててしまったら、自分をきっと責めてしまうと感じたから。団地に引っ越せば自分が思い描いていた老後の夢が白紙になるけど、また新しい夢を見つければいいだけ、それは楽しみにもなると考えたんです」

きんのさんがこの団地に住み替えるうえで、大きな挑戦だったのが「リノベーション」だ。
「初めてこの団地の部屋を見たときは衝撃でした。壁紙は剥がれているし、床も天井もカビだらけでボロボロだし、脱衣所もなく、玄関から着替える場所は丸見え。“このままでは住めない家だ”というのが正直な感想でした。当時住んでいた分譲マンションは、いわゆる“女性の一人暮らし”をコンセプトにした物件で、内装もキレイで設備も最新。
あの家からこの家へ?って落差が激しかったんです。しかし、だからこそ、前向きな気持ちになるよう、おもいっきり自分好みの内装にリノベーションすればいいと思ったんです」